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スプーン曲げ

最近は、私的な事情もあって、一頃に比べてボーっと放送大学関係のテレビ番組を見ている事が多くなっている。
そこで、気が付いたのだが、近頃、あのスプーン曲げというのが、また流行ってきているようで、テレビで見る機会が多くなっている。
あのスプーン曲げとか、また流行っているとか言っても、今の若い人には、多分ピンと来ないだろう。
ユリゲラーが現われてスプーン曲げブームが起きたのは、私がまだ小学生の頃で、1970年代前半の事だったはずなので、かれこれ40年前にもなるのだ。
今の人には目新しく映っても無理はない。
昔のスプーン曲げに比べて、最近の類似パフォーマンスでは実に鮮やかにすんなり曲げて見せるし、曲げる物もスプーンに限らず、バラエティに富んでいる。
そして、昔に比べてすごい進化していると、わざとらしく驚く往年のスターもいる。
昔の映像を見た事のある若い人たちは、その通りだとうなづくと言う仕組みだ。
しかし、若い人はあの頃の状況が分かっていないので、そう思うのも無理はないのだが、昔であってもプロのマジシャンであれば、当時ユリゲラーがやったより、はるかに手際よく複雑な曲げ方をする事は容易なのである。
何故それをやらなかったのか。
そこに、ユリゲラーやそれを取り巻く連中の演出の妙があったわけである。
当時ユリがやっている事は超能力と言う触れ込みであった。
今も彼はそう言っているようだが、その真偽はともかく、念力で曲げていると言うことである以上、一生懸命に念を送ってやっと曲がると言う構図は、設定上どうしても必要だったのである。
ただのマジックであれば、あれほど熱狂的に受け入れられはしなかった。
まさに演出の妙という他はない。
彼らの目論見は見事に功を奏する事になったのである。
以来、クロースアップマジックの亜流に過ぎなかったスプーン曲げのようなものが、この種のパフォーマンスの大定番になったのだからたいした物だ。
しかし、こうした事情を知る人は、若い人には少ないと見えて、カードやコインを使ったマジックよりすごい物と思い込んでいる人も少なくないのは、なんとも危うい感じがする。
こうしたパフォーマンスをテレビや舞台で楽しんでいるうちはいいのだけれど、変な詐欺には引っ掛からないよう、くれぐれも用心してほしいものだ。

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